【特別寄稿】メッセージ from 横須賀

  • 2009/04/09(木) 20:09:08

先日のアンケートに「他のチームの状況を取り上げて欲しい」とリクエストがありました
そこで、第1弾は横須賀の船生先生から寄稿いただきました
では、どうぞ



みなさん、こんにちは。
夜ご覧になってる方は、こんばんは。

神奈川県 大楠ジュニアレスリングクラブ 監督の船生です。

日本体育大学では太田コーチの1年上にあたります。

学生時代、僕はグレコローマンスタイル、太田コーチはフリースタイルであり、日体大では練習時間がスタイル別になっていたためほとんど一緒に練習する機会はなく、また、合宿所も違ったため接する機会が少なかったのですが、太田コーチは当時から人懐っこくかわいい後輩でした。

太田コーチは高校時代から全国に名の知られるスター選手であり、大学入学後も快進撃を続けていました。

スタイルの違いだけでなく、そのような実力の彼に練習で胸を貸せるわけもなく、先輩らしいことを何もしてあげられなかったな と思っています。

大楠ジュニアレスリングクラブは1996年10月にスタートしましたが、その年は太田コーチがアトランタオリンピックで銅メダルを獲得した年です。

生徒募集のチラシに太田コーチの勝利の雄叫び 「ウオォォ〜〜ッ」 のガッツポーズ写真を使おうと思ったのですが、印刷がうまくいかずボツにした記憶があります。

多分、ヒゲが印刷の邪魔になったんだと思います。

それから12年。。。

太田コーチにお願いして、昨年の9月に大楠クラブに指導に来てもらいました。

彼には学生時代から先輩らしいことをしてあげられず、卒業後は逆に世話になってしまったな。
と、申し訳なく思いました。

太田コーチ指導の練習後、彼を駅までポルシェで送って行く途中で一緒に食事をしました。


彼がダウン症児にレスリング指導をしていることは以前から知っていましたが、大学生・ジュニアの指導もしていてただでさえ忙しい身なのに、なぜダウン症児指導まで手を広げるんだろう? という疑問があったため、あくまでも興味本位で聞いてみました。

話しを聞いたら感動してしまうのかな?

と思っていたのですが、始めた経緯を聞いてみると特に、、というか全く興味の持てない話しでした。

ただ、彼のレスリングやダウン症児に対する熱い思いは伝わってきました。

話しを聞いたところでその話題は終了 のハズだったのですが、、、

「せんぱぁ〜い! 先輩もやってくださ〜い!」


世界でメダルを獲った者が、トップ選手の指導だけでなく、年齢・性別・能力いろいろなレベルの人にレスリングの素晴らしさを伝えていること。

後輩がこれだけ頑張っているのに、そしてその後輩が熱い思いでお願いしているのに、
これは先輩として断わるわけにはいかないだろう。

彼に先輩らしいことをしてあげられるのは今しかない!!

ということで、二つ返事とまではいきませんでしたが引き受けました。


どうでもいいですが、このときの昼食代は先輩としてオゴリました!!


引き受けてから開講までの2ヶ月間は不安でいっぱいでした。

サポートしてくれる人はいるだろうか?
大楠クラブの生徒・保護者はどう考えるだろうか?

生徒募集しても誰も来なかったらどうしよう?
来たら来たで、ケガの心配。。。

いっそのこと誰も希望者がいなければ。。。

と思ったこともありました。

なんで引き受けちゃったんだろう。。と。


いろんな不安を抱えながら、11月22日の開講日を迎えました。

北京オリンピック銅メダリストの湯元健一選手にもわざわざ来てもらい、太田コーチとのオリンピック銅メダルコンビに力を貰いました。

ワクワク教室からもスタッフ・受講生のサポートをいただきありがとうございました。

始まってみると、太田コーチが全てを仕切り、湯元選手が動き、ワクワクスタッフが気を遣い、ワクワク受講生が見本となり。。

僕はオロオロするだけでした。

この日は太田コーチをはじめとする多くのスタッフに支えられたので安心でしたが、実はこのときものすごい不安があったのです。


今日はいいけど、次回からは太田コーチは来ないんだよな。。
これを自分だけでできるのか。。。


その不安を吹き飛ばしてくれたのが、神奈川県内のジュニアレスリングクラブの生徒たちと監督・コーチ、保護者でした。

大楠クラブだけでなく、他のクラブからも多くのサポート協力を受けました。

この子たちにサポートをお願いしてやってもらっている

という意識が僕にはありましたが、子どもたちはそんなことは全く無いようでした。

一緒にレスリングをするのが楽しい

というように、教える子どもたちも教わる受講生たちも活き活きとして楽しそうでした。

いつもは僕がレスリングを教えている子どもたちですが、このときは

教えられたな

と感じ、とても嬉しく思いました。


その後も継続してサポートしてくれ、教えることで自分たちもレスリングを学んでいます。



3月にはデビュー大会でワクワク教室のみなさんと接することができ、試合だけでなく交流が持てたことを嬉しく思います。

大楠もワクワクも同じだと思いますが、メダルやトロフィーが貰えたことが大きな自信になったようです。


最初は 後輩の頼みを聞いて先輩ヅラしよう というところから始まったわけですが、ダウン症児のレスリングがワクワクと八幡の2クラブしか無かったわけですから、それを考えると 勢い でやってしまわないと尻込みしてしまうと思います。

今後、全国展開していくにあたり、現在開講しているクラブが「ダウン症児に対する安全な指導」を作り上げ、そしてそれを全国に発信することが重要だと思います。

不安材料が多ければ、せっかく興味を持ってくれた指導者も開講の決意はしないでしょうから。


無知から起きる障碍者への偏見があるように、
無知であればクラブ数が増えないと思います。

ダウン症を知ってもらう。
障碍を知ってもらう。
どのような指導をすれば危険が少ないかを知ってもらう。
どのような活動をしているか知ってもらう。

我々指導者はレスリングの指導だけでなく、宣伝することも考えていかなければならないと思います。

そうすることで、多くのダウン症児とその家族の人生に少しは貢献できるのではないでしょうか?


まずはすぐに取り組めることから、、、

Tシャツは派手に
ブログは強気に
セコンドは激しく

ここから始めていこうと思います!!!

いろんな角度からレスリングをもっと盛り上げていきましょう!!



                             大楠ジュニアレスリングクラブ監督 船生知成                
    

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